開業届を出したら規約の事業者?普通のメルカリで売れるか(売り方と届けで分ける表)

開業届を出して個人事業主として売る人は、規約の上では普通のメルカリを使えずメルカリShopsへ移り、家の不用品だけを売る個人は、規約が利用者とする日本在住の個人として今のまま売れます(メルカリ利用規約)。この決まりは、2025年10月22日の改定で規約の第4条に「事業者による登録の禁止」の項が加わってからの物です。改定日の一覧は、規約の末尾に載っています。改定の前から使っている人も、改定の後に使えば変更に同意したものとみなされます。

売り方と届けで分ける表
売り方と届け開業届は要る?普通のメルカリShops所得の区分
家の不用品だけ要らない(事業を始めたことにならない)○ 使える(規約の利用者は日本在住の個人)開けない(「個人」の新規受付は終了)非課税(1個か1組で30万円を超える貴金属・宝石・書画・骨董などは除く)
届けを出さずに作品・仕入れ品を続けて売る事業所得を生ずべき事業なら出す(売上の額では分けない)△ 当たるかの基準も例も、規約と公式解説に無い開けない(個人事業主は開業届を出した個人)帳簿書類の保存が無ければ業務に係る雑所得(収入金額(売上)300万円超で事業と認められる時を除く)
開業届を出した・出す事業を始めたら出す届け× 規約の事業者に個人事業主も入る個人事業主で申し込む(青色申告決算書と受信通知が要る)届けでは決まらない(帳簿書類の保存の有無などで判定)

メルカリ利用規約は、2026年10月23日に開いた時点で2025年10月22日の改定が最新です。

開業届をまだ出していない人(規約とガイドに書かれていること・いないこと)

開業届を出さないまま作品や仕入れ品を続けて売っている人が規約の事業者に当たるかは、規約にもメルカリの公式解説にも、分ける基準や例が書かれていません。

「個人事業主」を決める物差し
物差し何で決まるか開業届との関係
税の届け事業所得・不動産所得・山林所得を生ずべき事業を始めたか(売上の額では分けない)始めたら出す届けが開業届。所得の区分は届けで決まらない
Shopsの事業種別「個人事業主」か「法人」(「個人」の新規受付は終了)個人事業主は、税務署へ開業届を出して事業を行う個人
規約の事業者条文に意味も基準も無い(公式解説は個人事業主も含める)規約の全文に「開業届」の語は無い

規約とメルカリShopsガイドは、2026年10月23日に確かめた記載です。

会社員の副業と規約の事業者の関係は、メルカリ副業の記事にもまとめています。自分が当たるかを確かめるときは、メルカリ利用規約の第4条3項と、メルカリの問い合わせの入口を見てください。

違反と判断されたとき(事前の通知なしの利用停止)

規約に違反したとメルカリが判断すると、事前の通知なしに、登録の取消・アクセスの拒否・利用停止・情報の削除などの措置をとることができ、メルカリに理由を説明する義務はありません。措置を受けた人に、メルカリは将来にわたってサービスの利用とアクセスを禁止できます。違反する出品は、それに対して起きていた購入ごと取り消せる定めです。

ヘルプの「禁止されている行為」は、確認したら警告か利用制限をすると案内していますが、その一覧に事業者の項目はありません。多くはまず警告があり、重大なら一度で無期限を含む利用制限もある、という公式コラムの説明にも、事業者の話は出てきません。

個人事業主として Shops を開くには、青色申告決算書が要る

個人事業主としてメルカリShopsを開くには、過去2年以内の所得税青色申告決算書と、確定申告書を出したことを示すe-Taxの受信通知の画面が要ります(メルカリShopsガイド)。ほかに、Shops以外の販路の情報として、ネットショップならそのURLを、無ければ実店舗の外観の写真を出します。去年まで白色で申告してきた人は、この決算書をまだ持っていません。

個人事業主でShopsを開くときの書類
  • △ 過去2年以内の青色申告決算書去年まで白色の人はまだ持っていない
  • 確定申告書の提出を示す画面e-Taxの受信通知
  • ほかの販路の情報URLか実店舗の外観の写真
  • 許認可証必要な商品だけ
  • 本人確認書類
  • ショップ情報・振込口座の情報
→
× 開業届の控えは入っていない届けだけでは申し込めない

※ 決算書と受信通知はe-Taxから出した物だけ

去年から白色で売っている人・今年始めた人が書類をそろえられる年

白色で申告してきた人や今年始めた人に書類がそろうのは、青色申告の承認を受けた年の分を、翌年の確定申告の期間(原則2月16日〜3月15日)に申告した後です。2年分の実績が要るのかと迷うなら、Shopsのヘルプに書かれているのは「過去2年以内の」だけで、何年分かは書かれていません。書類がそろう年の早見表は、1年分の決算書ができる時期で数えています。

今の状況青色申告の承認申請(開業届とは別の届け)の期限最初に青色で申告する年分青色申告決算書と受信通知がそろう時期
去年以前から白色で申告している青色にしたい年の3月15日期限内に申請した年の分(今年の期限を過ぎていたら来年の分)その年分を翌年に申告した後(原則2月16日〜3月15日)
今年1月15日までに始めた今年の3月15日今年の分(期限を過ぎていたら来年の分)翌年に今年の分を申告した後
今年1月16日以後に始めた始めた日から2か月以内今年の分(2か月を過ぎていたら来年の分)翌年に今年の分を申告した後

承認申請の期限は国税庁 No.2090、申告の期間は国税庁 No.2020 で確かめています。

たとえば2026年10月にこの早見表を見ていて、去年以前から白色で申告しているなら、2026年分の申請期限(3月15日が日曜のため2026年3月16日)はもう過ぎています。2027年3月15日までに承認申請を出して2027年分を青色の帳簿で付け、2028年2月16日〜3月15日に申告した後に、決算書と受信通知がそろいます。

書類は e-Tax から出した物だけ(確定申告書の控え・会計ソフトの出力は受け付けない)

決算書も受信通知もe-Taxから出力した物に限られ、確定申告書の控えや会計ソフトの出力データは受け付けられません。青色申告決算書は、国税庁の「申告書等情報取得サービス」で、提出済みのファイルを手数料なしでダウンロードできます。

確定申告書をe-Taxで出した人は、e-Taxソフト(WEB版)の「お知らせ・受信通知」から「受付結果(受信通知)」を開き、受付日時と受付番号が出た画面を撮ります。書面で出した人も、「申告書等情報取得サービス」で申請者等閲覧申請をすれば、受信通知の画面を撮れます。

受信通知を見るのに要るのは、マイナンバーカードなどの電子証明書です。撮るときは、提出先・利用者識別番号・氏名・受付番号・受付日付などの項目を、すべて1枚の画像に収めます。

税理士に申告を頼んでいても、自分でe-Taxにログインして書類を取れる、というのがShopsガイドの案内です。申し込みが棄却される理由には、決算書の一部だけの提出や塗りつぶし、確定申告をしたと証明できない書類が挙がっていて、直せば申し込み直せます。

書類がそろうまでの間、普通のメルカリで売っていい?

規約の第4条3項が事業者から外しているのはメルカリが指定した法人だけです。公式解説は、個人事業主によるメルカリの新規利用も継続利用も原則禁止とし、2025年10月22日までにShopsへの登録・移行を終えるよう求めています。開業届を出す前なら、書類がそろう年の早見表の自分の行で、何年に申し込めるかを数えられます。

開業届を出さずに Shops は開ける?(届けの写しは出す書類に入っていない)

Shopsの事業種別は「個人事業主」と「法人」だけで(「個人」の新規受付は終了)、個人事業主は税務署へ開業届を出して事業を行う個人を指します。開業届を出していない個人はShopsを開けず、出しても、出す書類の一覧に開業届そのものや開業届の控えは入っていないので、届けだけでは申し込めません。一覧にあるのは、青色申告決算書・確定申告書の提出を示す画面・ほかの販路の情報・許認可証(必要な商品だけ)・本人確認書類・ショップ情報・振込口座の情報です。

開業届のe-Taxの画面の写しで申し込もうとしているなら、その写しは決算書にも、確定申告をしたと証明できる書類にも当たりません。個人事業主か法人で開いた人は確定申告が要り、開業届や確定申告についてShops独自の取り決めは無い、とShopsガイドは案内しています。

移ると評価・フォロワーは引き継がれない(ハンドメイドの作品は出せる)

Shopsに移ると、個人で使っていたアカウントの評価とフォロワーは引き継がれません。Shopsで出品した商品は、メルカリのアプリの中や検索結果にも表示されます。

開設の申し込みの販売商品カテゴリーにハンドメイドはありませんが、Shopsでハンドメイド品は売れて、商品を登録するときには「ハンドメイド」のカテゴリがあります。申し込みのときは任意のカテゴリーを選びます。

作品を続けて売るなら開業届は要る?(出さなくても罰則はない)

作品を続けて売ることが事業所得を生ずべき事業に当たるなら開業届を出し、出す・出さないを売上の額で分ける定めはありません(所得税法 第229条)。出さなかったときに罰する規定も、所得税法の罰則の章(第238条〜第243条)にありません。確定申告が要る年に期限までに申告して税金を納めていれば、開業届を出していなくても罰せられません。罰則が無いのは届けのことで、申告が要るのに申告しなかったときは、無申告加算税がかかります。ただし、法定申告期限から1か月以内に自分から期限後申告し、納める税金を法定納期限までに全額納めているなど一定の要件を満たせば、無申告加算税はかかりません。

事業を始めたら出す(売上の額で分けない)

届けは事業を始めたときに出す物で、売上の少ない年でも、事業を始めていれば出します。事業に当たるかは、社会通念上、事業と称するに至る程度で行っているかで判定します。

個人事業主になると所得の区分は変わる?(届けは決め手に書かれていない)

事業所得か雑所得かを分ける通達の注に、開業届を出したかは書かれていません。注が挙げているのは、社会通念上事業と称するに至る程度かと、取引を記録した帳簿書類の保存の有無と、収入金額(売上)の300万円です。国税庁は意見公募で、開業届を出していれば副業でも事業所得として扱うべきだという意見への回答として、帳簿書類の保存の有無で判定する形に通達を直しています。帳簿の有無で区分がどう分かれるかは、メルカリの雑所得の記事にまとめています。

出すと変わること(屋号・保育園などの書類。青色申告は別の届け)

開業届には屋号の欄があり、保育園の申込みで開業届の写しを自営業の書類に使える市もありますが、青色申告は別の届けです。

変わること中身
屋号開業届に屋号の欄があり、店名など個人事業者が使う商業上の名を書く
保育園の書類つくば市(2026年7月24日更新のページ)は、自営業者に開業届か確定申告書(第一表・第二表)の写しを求める
西東京市(令和8年度)は、青色申告決算書・収支内訳書・事業開始届の写しなどから1点
青色申告届けでは変わらない。承認申請書を別に出す

住んでいる市区町村の入園申込みのページで、自営業の人が出す書類を見てください。

失業給付を受けている人

失業給付(基本手当)を受けている間に自営業を始めた日は「就職」として扱われ、その日の失業の認定は受けられません。ここでの就職は、原則として1日の労働時間が4時間以上のもので、収入があるかどうかは問いません。自営業を始めるための準備も、1日の活動時間が4時間以上なら就職とみなされ、4時間未満でもそれに専念してほかの求職活動をしないなら就職として扱われます。

準備や自営をした日でも、1日の労働時間が4時間未満で求職活動も続けているなら、その日は「自己の労働による収入」の扱いです。4時間以上でも、1日の収入が賃金日額の最低額未満の日は、求職活動を続けていればこちらに入ります。この日の基本手当は出ますが、収入の額によっては減額か不支給になり、減額されて出ても所定給付日数から差し引かれます。

この「自己の労働による収入」に、衣服や家具などを売って得た収入は含まない、というのが業務取扱要領の扱いです。

自営を始めたときや始める予定が決まったときは、失業認定申告書の5欄の「イ 自営」に○を付けて開始日を書きます。報酬が無くても、就職や就労に当たる仕事は1欄で申告する決まりです。申告すべきことを申告せずに受け取ると、政府は、支給した額の返還と、不正に受けた額の2倍以下の納付を命じることができます。

青色申告は開業届と別の届け(承認申請の期限と帳簿)

青色申告にするには、開業届とは別の青色申告承認申請書を、青色にしたい年の3月15日まで(その年1月16日以後に新たに業務を始めたなら、始めた日から2か月以内)に出します(国税庁 No.2090)。開業届が無いことは、承認申請を却下する理由に挙がっていません。青色申告ができるのは不動産所得・事業所得・山林所得のある人で、雑所得では青色申告特別控除を使えません。

承認を受けようとする年の12月31日(その年の11月1日以後に新たに始めた人は翌年2月15日)までに承認も却下も無ければ、その日に承認されたものとみなされます。申請書は、e-Taxソフト(WEB版)のマイページから、スマートフォンやパソコンで出せます。

青色の書類でShopsを申し込むまで
  1. 青色申告承認申請書を税務署に出す
  2. その年の1月から12月までの取引を、青色申告の帳簿に付ける
  3. 翌年の確定申告の期間に、確定申告書と青色申告決算書をe-Taxで出す(メルカリの確定申告の記事)
  4. 決算書と受信通知の画面をe-Taxから取り、Shopsの開設を申し込む
白色の人の決算書がそろうのは2028年
  1. 2026年10月2026年分の期限は過ぎた2026年3月16日(15日が日曜)
  2. 2027年3月承認申請を出す2027年3月15日まで
  3. 2027年青色申告の帳簿に付ける1月から12月までの取引
  4. 2028年2月決算書をe-Taxで出す2月16日〜3月15日に申告
  5. 申告の後決算書と受信通知がそろうShopsの開設を申し込む

※ 去年以前から白色で申告している人の例

65万円・55万円・10万円の条件と令和9年分から変わる所

控除の額は帳簿の付け方と出し方で決まり、令和9年分からは書面で出すと10万円が上限になります。

帳簿と出し方令和8年分まで令和9年分から
正規の簿記で、決算書を添えて期限内に書面で出す(電子帳簿保存なし)55万円10万円(書面で出すときの上限)
正規の簿記で、期限内にe-Taxで送る65万円65万円
e-Taxで送り、優良な電子帳簿保存もする(届出書を出す)65万円75万円
簡易な記帳10万円10万円(前々年分の収入金額(売上)1,000万円超は受けられない)

国税庁 No.2072 と、令和9年分からの控除の案内で確かめた額です。

正規の簿記は、損益計算書と貸借対照表を導き出せる組織的な簿記の方式のことです。簡易な記帳は、現金出納帳・売掛帳・買掛帳・経費帳・固定資産台帳のような帳簿を備えて付ける方法です。

55万円・65万円の控除は、還付申告でも確定申告期限までに申告書を出さないと受けられません。現金主義の特例を選んだ青色申告者は、55万円・65万円(令和9年分からは65万円・75万円)を受けられず、10万円だけです。

1件ごとに帳簿に残す物(売上・仕入れ・経費)

帳簿に書く物は、売上と仕入れが取引の年月日・相手方の名称・金額、経費が取引の年月日・事由・支払先の名称・金額です。一取引ごとに書くのが原則で、国税庁の手引きは、現金売上を1取引ずつ書き、相手方・品名・数量・単価を摘要の欄に入れる例を示しています。少額の現金売上や、保存している納品書控え・請求書控えで中身を確かめられる取引などは、日々の合計の額だけを書く簡易な方法も手引きにあります。

青色申告の帳簿と決算関係書類は7年保存し、前々年分の事業所得などが300万円以下なら、現金預金取引等関係書類は5年です。メルカリの1件を仕訳で書く形は、メルカリの仕訳の記事にあります。

開業届の期限・出す先・職業欄

開業届は、令和8年1月1日以後に事業を始めたなら、その年分の確定申告期限までに納税地の税務署へ出します(国税庁 A1-5)。出し方はe-Taxか、書面を窓口に持っていくか送るかです。

期限は令和8年1月1日以後の開業なら確定申告期限まで

令和7年12月31日までに始めた人には、改正前の「始めた日から1か月以内」がそのまま当てはまります。たとえば2026年5月に始めたなら、期限は2026年分の確定申告期限の2027年3月15日です。確定申告期限は原則3月15日で、土日祝に当たる年は翌営業日になります。

e-Tax・持参・郵送(書面の控えに日付印は押されない)

書面で出すと、令和7年1月から控えに受付の日付印は押されず、出したことの記録は出し方で変わります。

出し方本人確認書類出したことの記録
e-Tax提示も写しの添付も要らない氏名・受付番号・受付日時が載った受信通知
窓口に持参マイナンバーを書くなら提示か写しの添付希望すれば、日付と税務署名を書いたリーフレット(当分の間)
郵送マイナンバーを書くなら写しの添付切手を貼った返信用封筒を入れると、同じリーフレットが返送(当分の間)

国税庁の表で「申請・届出」に所得税が入っているのは作成コーナー(パソコン)とe-Taxソフト(WEB版)で、作成コーナーのスマホ版は不可です。

書面で出す人は控えが要るなら自分で作って出した日も記録し、e-Taxを初めて使う人は先に利用者識別番号を取ります。

物販の人の職業欄・事業の概要と個人事業税の業種

開業届の職業欄と事業の概要の欄は、国税庁の記載要領に書き方の説明が無く、国税庁が載せていた旧版の様式では、事業の概要に「できるだけ具体的に記載します」と添えてあるだけです。福岡国税局が公開している記載例は建設業(とび工事)の物で、物販の例はありません。

申告書の職業欄なら、確定申告書等作成コーナーが、青果小売業や自動車板金塗装業のように事業の内容を具体的に入れるよう案内しています。屋号は、屋号がある人が書く欄です。

記入の作り例(作品を作って売る人)
コピペOK
  • 職業 ─ アクセサリー製造小売業
  • 屋号 ─ こもれび工房
  • 事業の概要 ─ 自分で作ったアクセサリーを、メルカリなどのフリマアプリで売る

仕入れて売る人の作り例なら、職業は「古着小売業」、事業の概要は「古着を仕入れて、メルカリなどのフリマアプリで売る」です。どちらも公式の例ではなく、作成コーナーの職業欄の案内の書き方にそろえた作り例です。

個人事業税の業種について埼玉県が説明しているのは、地方税法が定めているのは「職種」ではなく「課税対象となる事業」だということです。花屋という職種の定めは無くても、花を仕入れて売る事業なので物品販売業に当たる、という例が挙がっています。

物品販売業は個人事業税の第一種事業で、標準税率は5%です。大阪府は、確定申告書をもとに個人事業税を決めるため、確定申告書と決算書の職業欄に「建設業」「運送業」のような具体的な事業の種類を書くよう求めています。

個人事業税の所得には青色申告特別控除が使えず、事業主控除は年290万円です(事業をした期間が1年に満たない年は月割)。

東京都では、事業を始めた日から15日以内に都税事務所へ「事業開始(廃止)等申告書」を出し、これは税務署の開業届とは別の届けです。所得税の確定申告をした人は個人事業税の申告書を別に出さなくてよい、と東京都と埼玉県は案内しています。ただし東京都では、年の途中で事業をやめたときは、これとは別に廃止の日から1か月以内に個人事業税の申告が要ります。住んでいる都道府県の個人事業税のページで、事業を始めたときの届けを見てください。

届けを出さずに普通のメルカリで売り続けるとき

届けを出さずに普通のメルカリで売り続けても税の扱いは届けで変わらず、服や本など家で使っていた物だけなら非課税で、作品や仕入れ品を続けて売るなら事業所得か雑所得として課税されます(国税庁 No.3105)。この記事で家の不用品と呼ぶのは、自分や家族が日常で使っていた服・本・家具などで、1個または1組で30万円を超える貴金属・宝石・書画・骨董などは入りません。

家の不用品だけを売る人

家の不用品だけを売る人は、開業届を出す「事業を始めたとき」に当たらないので、届けは要りません。同じ服や本でも、相当の期間にわたって続けて売っているなら、その所得は事業所得か雑所得として課税されます。

作品・仕入れ品を続けて売る人の税(確定申告が要るかの線は届けを出しても同じ)

給与を1か所から受けて年末調整を受けている会社員(給与収入2,000万円以下)なら、給与以外の所得の合計が年20万円以下の年は、原則として確定申告は要りません。医療費控除などで確定申告をするときは、その20万円以下の所得も一緒に申告します。

この線の条件に開業届は入っていないので、届けを出しても出さなくても同じです。20万円を所得でどう数えるかはメルカリの税金の記事に、仕入れて売る人の申告はせどりの確定申告の記事にまとめています。

扶養の範囲で売っている人(税の扶養と健康保険)

夫の扶養に入って売っている主婦が開業届を出して個人事業主になっても、配偶者控除・扶養控除の条件に届けは書かれていません。条件に挙がっているのは、生計を一にすることや、年間の合計所得金額が一定額以下であること、事業専従者として給与を受けていないことなどです。

令和8年分の配偶者控除は、配偶者の合計所得金額が62万円以下(収入が給与だけなら136万円以下)で、控除を受ける本人の合計所得金額が1,000万円以下のときに受けられます。配偶者の合計所得金額が62万円を超えて133万円以下なら、配偶者特別控除の側です。

健康保険は、協会けんぽなら、年間収入が130万円未満(60歳以上か障害者は180万円未満)で、同居なら被保険者の収入の半分未満であることが被扶養者の条件です。自営業の収入は、年間の総収入から事業に必要な経費を引いた額で見て、年間収入は認定の時点から先1年間の見込みで判定します。

よくある質問よくいただくご質問を、分かりやすくまとめました。

Q. いつやめるか分からないけど、やめるときは何を出す?

開業届を出した人がメルカリでの販売(事業)をやめるときは、開業届と同じ様式の「個人事業の開業・廃業等届出書」を、やめた年分の確定申告期限までに出します。青色申告の承認を受けている人が青色申告をやめるときは、「所得税の青色申告の取りやめ届出書」を、やめようとする年分の確定申告期限までに出します。業務を全部やめたときは、やめた年の翌年分から青色申告の承認の効力がなくなります。

まとめ

まとめ
  • 個人事業主として売るなら、規約の上では普通のメルカリではなくShopsで売る側に入り、Shopsには青色申告決算書とe-Taxの受信通知が要る
  • 開業届を出していない人が規約の事業者に当たるかは、規約にも公式解説にも基準や例が書かれていない
  • 白色で申告してきた人の書類がそろうのは、青色の承認を受けた年の分を翌年に申告した後
  • 開業届は令和8年1月1日以後の開業ならその年分の確定申告期限までに出し、申告が要る年に申告して税金を納めていれば、出さないことの罰則は無い
  • 青色申告は開業届と別の承認申請書で決まり、所得の区分も税の扶養の条件も届けでは決まらない

開業届を出す前に、メルカリShopsガイドの「ショップ開設に必要な情報や準備するもの」を開き、書類がそろう年の早見表の自分の行で、決算書と受信通知がそろう年を数えてください。

制度は国税庁・総務省などの公的な資料(本文のリンク)で確認しています。作品や仕入れ品の販売を事業所得として青色申告にするか迷っている場合は、税務署か税理士に確認してください。